洗濯機の処分で、こんなお悩みはありませんか？
- 自治体では粗大ごみとして捨てられないと言われた
- 大きくて重いので自分たちでは運び出せない
- マンションの退去日が迫っているので早く片付けたい
- 引っ越しの際に出た大量の不用品も一緒に処分したい
- 売れそうなら売りたいし、無理なら安く処分したい
- 引っ越し直前まで今の洗濯機を使いたい
引っ越し＆不用品回収のプロがお答えします！
「洗濯機ってどうやって処分すればいいの？」「洗濯機を手間なく早く処分したい！」など、使わなくなった洗濯機の処分にお困りの方は多いでしょう。洗濯機は家電リサイクル法の対象品目でもあるため、普通の粗大ごみとは処分の仕方が異なります。
本記事では、引っ越し＆不用品回収業界で20年以上の経験を持つ筆者が、洗濯機の正しい捨て方について紹介します。
買い取ってもらえる方法もあるので、自分にあったお得な方法を見つけてください。
洗濯機はどうやって処分するの？
洗濯機は、家電リサイクル法の4品目に該当します。リサイクルが義務付けられているため、他の粗大ごみとは異なる方法で処分する必要があります。
家電リサイクル法とは、家電（特定家庭用機器）の廃棄物から有用な部品や材料を回収して資源とし、リサイクルするために定められた法律です。廃棄物を減らして、資源を有効活用するのが目的です。
そのため、洗濯機を個人が勝手に分解・解体するのは違法になります。解体が認められているのは、リサイクルを行う指定の業者のみです。小さくして不燃ごみとして捨てるのは辞めましょう。
洗濯機を処分する前に行う「水抜き」とは？
洗濯機を処分する際は、あらかじめ水抜きを行ってください。そのまま運んでしまうと、ホースや本体に溜まっている水が漏れてまわりを濡らしてしまいます。洗濯機の水抜きは簡単にできます。
洗濯機の水抜きの手順
1. 洗濯槽の中を空にする
2. 蛇口を閉じて洗濯機を回す（約1分）
3. 給水ホースを外す
4. 再度電源を入れて脱水する（最短コースで可）
5. 排水溝から排水ホースを抜く
洗濯機を空回しすると、中の水が抜けます。
運び出しの際には、傷がつかないよう洗濯機を古毛布で巻くと安心です。
洗濯機は何でできている？
全自動洗濯機の主な構造は以下のようになっています。
キャビネットは洗濯機の枠組み部分です。その中に洗濯を回すための部品が入っているイメージです。リサイクルするときは、これらの部品を手作業で解体し、機械で粉砕します。そのあとで、鉄・非鉄金属・プラスチック類と素材別に分けます。
一昔前に多く使われていた二槽式タイプでは、現在の全自動タイプよりも金属材料が多く使われていました。その割合は金属材料が57％です。それに対し、全自動タイプは金属材料が52％と少なくなっています。その分、プラスチック材料が多く使用されています。
使わなくなった洗濯機は、こうして次の洗濯機などの材料として再利用されるのです。実際に、洗濯機の水槽部分をプラスチック材料に戻し、調整後別の洗濯機の水槽としてリサイクルしている業者もあります。
洗濯機の捨て方は７つ！
洗濯機の主な捨て方は７つあります。
各処分方法について詳しく解説していきます。それぞれにメリット・デメリットがあるので、最適な処分方法を見つけてください。
家電の販売店に引き取ってもらう
家電リサイクル法では、買い替えの場合や過去に販売した製品の引き取りを小売店に義務付けています。そのため、買い替えのタイミングで洗濯機を処分するなら、購入店舗が引き取ってくれます。洗濯機を運びに来た時に古いものを処分してくれるので、手間がかかりません。店舗での購入はもちろん、ネット購入でも引き取ってもらえます。
ただし、リサイクル料金と運搬料金の支払いが必要です。料金は店舗やエリア・洗濯機のメーカーによって異なります。大手家電量販店の料金を以下にまとめました。
| 家電量販店 | リサイクル料金 | 運搬料金 | ネット申込み |
|---|---|---|---|
| ヤマダ電機 | 2,530円～3,300円 | 1,650円 | ◯ |
| ケーズデンキ | 2,530円～ | 2,200円（地域によって異なる） | ◯ |
| ビックカメラ | 2,530円～3,300円 | 1,650円 | ◯ |
| エディオン | 2,530円〜 | 2,750円 | ◯ |
| ヨドバシカメラ | 2,530円〜 | 550円 | ◯ |
運搬料金は店舗によって異なります。ヨドバシカメラは運搬料金が良心的ですね。
また、お店によっては交渉次第でリサイクル料金を割り引いてくれる場合もあるようです。必ずしも安くしてもらえるわけではありませんが、一度スタッフに相談してみるのも1つの方法です。
引っ越し業者に回収してもらう
引越しの際に洗濯機の処分を考えているなら、引越し業者の利用がおすすめです。引越し業者の中には、オプションで不用品の回収・処分を提供しているところがあるからです。引越しの見積もりを依頼する際に、洗濯機の引き取りが可能かどうかを確認してみましょう。
時間的に余裕がない方や、面倒な手間を避けたい方にとっては、この方法が最適です。
ただし、引越し業者が不用品回収を第三者の業者に委託する場合も多く、その場合は仲介料などが加わり費用が割高になることもあります。
| 洗濯機の回収 | 家具などの不用品の回収 | 不用品の買取 | |
|---|---|---|---|
| サカイ引越センター | ○ | × | △（一部地域、一部商品のみ） |
| アート引越センター | ○ | × | × |
| ラッコス | ○ | ○ | ◯ |
指定引取場所へ持ち込む
家電リサイクル対象製品の指定引取所に自分で直接持ち込めば、収集運搬料金はかかりません。粗大ごみシールの購入も必要ありません。代わりに郵便局でリサイクル料金を振込み、持ち込んだ際にリサイクル券を渡します。
持ち込む流れ
1.メーカー名からリサイクル料金を調べる
2.郵便局でリサイクル券に必要事項を記入し、リサイクル料金を振り込む
3.最寄りの指定引取場所を調べ、事前に連絡を入れる
4.指定引取所に廃棄する製品を持ち込む
（参考：家電リサイクル券 料金郵便局振込方式）
主なメーカーのリサイクル料金（税込）：2,530円～3,300円
メーカーによりリサイクル料金が異なります。最寄りの指定引取場所の検索は、家電製品協会のホームページから行なえます。
指定引取場所を検索する＞
自治体に粗大ごみとして回収してもらう
市区町村によっては、洗濯機の回収も受け付けている場合があります。例えば、名古屋市では洗濯機の粗大ごみ収集を行っていませんが、稲沢市では指定場所への持ち込みが困難な場合、有料で戸別収集を受け付けています。
その場合、リサイクル料金と収集運搬料金がかかります。事前にお住まいの地域が収集をしてくれるのか、料金はいくらなのか問い合わせてみてください。
- 粗大ごみ受付センターに事前に申し込む
- 郵便局でリサイクル料金を振り込み、証明書を洗濯機に貼り付ける
- 粗大ごみ回収券・シールを購入し、洗濯機に貼り付ける
- 収集日の朝に指定された収集場所へ出す
- 収集車が順次戸別回収し、指定引取所まで運搬する
また、自治体によっては引き取りを受け付けてくれる販売店や最寄りの指定引取所を紹介してくれる場合もあります。まずは各自治体の環境対策課などに問い合わせてみましょう。
リサイクルショップに買い取ってもらう
リサイクルショップに買い取ってもらえれば、費用をかけずに処分できます。洗濯機の状態がよく、製造から4～5年以内のものであれば、買い取ってもらえる可能性があります。リサイクル料金がかからず、買い取り金額を受け取れるのでお得な方法です。
ただし、新しい機種や人気機種でなければ、値段はつきづらいです。苦労して店舗まで車で行っても、むしろガソリン代の方が高くなってしまうかもしれません。洗濯機は衛生面が気になる家電のため、新品を購入する方が多いからです。
買取をお願いする際は、ネット査定できるところを選ぶと楽です。メールやLINEで気軽に査定できるところも多く、事前に査定金額の目安がわかります。
また、そうした店舗は出張買取を受け付けている場合があるので、運ぶ手間がかかりません。
メルカリやヤフオク！で売る
メルカリやヤフオクを使えば、自分で自由に値段をつけられます。人気機種や最新機種なら、リサイクルショップよりも高額で売れるかもしれません。
スマホで簡単に出品手続きができるので、慣れている方であれば良いですが、ネットやパソコンが苦手な方や不慣れな方の場合、やり方やルールを学ぶところから始めなければいけません。
また、リサイクルショップなど業者が入っているところとは違い、個人間のやりとりになるため、下記のようなトラブルやクレーム、デメリットもあるので、注意しましょう。
● 現物と写真が違うとクレームに
● 中には神経質な人、クレーマー気質の人がいる
● 値段交渉で安くしないと売れない場合も
● 運送手続きは自分でしないといけない
● 購入者の住まいによっては配送料が高くなる場合も
● 売れるかどうかわからない
● 販売手数料がかかる
自分で値段を付けられるメリットはありますが、ほかの方法に比べて時間と手間がかなりかかります。また、売上から配送料や手数料を除くと、手間の割に大した金額にならない可能性もあります。すぐに洗濯機を処分したい方や、手間をかけたくない方には向いていません。
不用品回収業者に引き取ってもらう
洗濯機を手間なくすぐに引き取ってもらうなら、不用品回収業者もおすすめです。不用品回収業者に依頼すれば、指定した日時に家まで回収しに来てくれますし、最短即日で回収している業者もあります。粗大ごみシールなど事前に用意するものがないので、時間がない方も安心です。
洗濯機だけの単品回収の場合は割高に感じるかもしれませんが、家の中の不用品の処分をまとめてお願いすれば、手間なく一気に片付いて、料金もリーズナブルです。
ネットなら24時間受付している業者もあるので、思い立ったその時に依頼できます。料金は業者によって異なるので、事前に見積もりをとっておきましょう。
悪徳回収業者にご注意下さい！
家庭から排出された洗濯機などの家電製品を回収・処分できるのは、「一般廃棄物収集運搬業の許可」を持つ業者だけです。また、中古品（不用品）の買取・販売をするためには、「古物商許可」も必要になります。
チラシやネットで「無料で不用品を回収する」「どこよりも安く！」などと安さを売りにしている業者は、無許可の業者の可能性があるため注意しましょう。
こうした業者は、不用品を回収したあとに不法投棄している場合があります。回収された不用品が不法投棄されると、元の持ち主も罰則を受けかねません。回収後の状況は把握できないため、信頼できる業者に依頼するのが1番です。
悪徳業者に依頼すると、以下のようなトラブルにあうリスクがあります。
● 処分費を省くため不法投棄を行っている
● 無料や格安を謳いながら、様々な名目をつけて後から高額な費用請求をしてくる
● 家の中にある高額なものを勝手に持っていかれる
● 依頼していないものまで回収される
危険な目にあわないためにも、資格を持った実績の豊富な業者を選びましょう。
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